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コラム


"2000年代"リスト


2007.01.01
NANAとMODERN DOLLZが教えてくれた 素敵な恋とロックスターになる方法

NANAとMODERN DOLLZが教えてくれた 素敵な恋とロックスターになる方法

はじめに
     気合は十分か?ハングリー精神はあるか?牙を抜かれていないか?脳味噌は溶け出していないか?自問自答している。

     2005年は、コミックや映画やJポップシーンなどNANAパワー炸裂だった。スマッシュヒット連発で、いきなり紅白など、テレビでも、雑誌でも、ネットでも大騒ぎ。
    私は、あまり気にすることもなく、かっ、かっ、かじかんだ手に吐息をふきかけながら寒空を仰いでいた。大晦日も紅白より格闘技でK1とPRIDEのチャンネルをピコピコ変えながら見ていた。
     世のNANAフィーバーも冷めかけの頃、たまたま劇場版NANAを見た。なんと3回続けて見た。そして今回NANA 2を見た。メジャーなものは斜に構えて見る癖がついている。しかしNANAからはいろんなことを学んだ気がした。大崎ナナと小松奈々、そしてモダンドールズのストーリーをまとめてみた。



フランス語字幕スーパーのNANA
     NANAはフランス語字幕スーパーで見た。フランス語は読めない。通常の映画にフランス語スーパーがついていて見にくい感じだった。夜間飛行の機内で寝付かれないとき見た。それでオールナイト3回連続という訳。
     コミック原作は絵を中心に速読した。原作には結構性描写もある。映画は人気俳優ばかりなので、そこはかなりソフト。原作でよく見るビールを飲むシーンやマージャンのシーンは映画でうまく表現されていると思う。
     ときどき回想の語りで、見事なフレーズが登場する。それが直接ハートに突き刺さって感動してしまう。短いフレーズにヤングアダルトの濃厚な人生観が濃縮還元されている。アフォリズムである。ラ・ロシュフコーの箴言集のように奥が深い。

      意地ばっかり張ってると
      幸せが逃げちゃうよ?
     大胆にも世間知らずのハチからナナへの忠告のことば。これは逆に面白く使われている。ちょっとコミカルだが、ストーリー中で、ハチとしては真剣なアドバイス。

     レンとナナとの別れのシーンはスローモーションのサイレント映像。ナナがプラットホームに蹲って泣き叫ぶ。泣き声はサイレント。伊藤由奈のENDLESS STORYがバ〜ンと流れる。
     女子も男子も感動で泣き濡れてしまうのです。ノブ役の成宮寛貴は、助演なんだけど登場シーンが多くていい味出している。別れのシーンではレンとナナの別れを見守る係りだが迫真の演技。感動。

     個人的には、成宮寛貴を見るたびに、ジャンクアート在席時の福島宗樹を思い出す。それとサッカーの鈴木隆行を見ても福島を思い出す。
     劇場版NANAは、コミックの第2巻からはじまり、第5巻の途中で終わる。第1巻のストーリーは、回想シーンとして随所にとてもイフェクティブにもりこまれている。


ハチと章司との別れのシーン
     ハチと章司の別れのシーンもドラマティックでいろいろと考えさせられる。ナナが、章司と新しい恋人幸子に食ってかかる。ハチは横で傍観。ナナがハチに向かって叫ぶ

       ハチ公!
       何、傍観してんだ!
       てめぇのケンカだろ!
       てめぇがやれ!
       戦わなきゃ 負けだぞ!
       てめぇの男だろ!
       取り返せ!

     ハチのこたえは

       いらない......
       もう...
       顔も見たくない......

     ワ〜ンとハチが泣いて。ハチ役宮崎あおいにぐっと同情してしまう。そしてハチのモノローグ。

       裏切りを許せる程
       大人にはなれなくて
       傷ついてもすがりつける程
       一途にもなれなかった
       あたしの負けだよ

     ちょうどこの状況のねじれの位置にあるのが、モダンドールズ「バレンチノ気取って」の歌詞になると思う。個人的に深く感じ入っている。

       本気なのかと君は俺に問い詰める
       そんなこと俺にも判らない
       オマエの熱い口付けそれがあればいい
       確かなものはこのひと時さ
       全てをあげよう 君が望むなら だけど愛はあげない
       一人でいたいから...

     「だけど愛はあげない 一人でいたいから...」に共感する。また、NANAの中でも知らぬ間に章司サイドに立ってしまう。

     一方ナナはレンとよりをもどすことになる。意地を張って、踏んばって、ツッパッて生きるのが心情だったナナ。レンとモトサヤとなったナナの吐いたことば

       けじめ つけたかったのに......
       全部 終わらせるつもりだったのに...
       何 流されてんだ
       あたし......
       かっこ悪......


NANA 2は封切の日に見た。
     ハチが宮崎あおいから市川由衣になる。おなじ天然ハチでもタイプが違う。市川はツワリのシーンとかちょっと辛い役もうまくこなしいていた。
     で、このハチにかかわるストーリーは、モダンドールズが20年前に作った「デッドローズ」の歌詞と偶然にも同じ内容。感動。ハチとタクミ(玉山鉄二)とノブ(成宮寛貴)がからむ強力なストーリーとなる。そしてそして、玉山といえば、映画ロッカーズの桜井役だ。ということは仮想佐谷光敏で  「おっほん、封切日にNANA 2を見にきた会場の皆さん、じつは...」
    と自説を述べたくなったけど相手がいない。一人小さくガッツポーズをするのみ。ちょっと不完全燃焼感。


ライブ映像
     NANA 2の冒頭シーンとラストシーンは新宿アルタ前でのゲリラライブ。スタジオで録ったのではない、ライブな音がベーリーグッド。意図的に荒く、意図的にこもったような、遠くからボンボンボン...と聞こえてきそうな音に仕上げてある。
     ブラストは当然ルックスがグー。で、歌もうまく、楽器の構え方もキマッている。が、しかし、80年代に天神開放地帯で見た、山善やヒートウェイヴやモダンドールズやアンジーやキッズ...ドライブ感とかライブアクションとか決して負けていないと確信した。
     特にモダンドールズの須崎ライブは忘れられない。何度もくりかえして聞いたので、アンプのハウリングとかギターのピッキングの音まで口まね出来るくらい覚えている。こんな感じだ。

     Let’s dance! (コーラス)
     キン コン コン カン (ハーモニックス)
     Let’s dance! (コーラス)
     キン コン コン カン (ハーモニックス)

     NANA 2は、コミック第5巻からはじまり、第11巻で終わる。NANAの映画は、コミックをかなり忠実に再現しているが、この冒頭シーンとラストシーンは、ちょっとアレンジしてあり面白い。
     4回目のNANAは、TVで見た。NANA 2の封切に合わせた放送である。NANA 2を見たあと、NANAを見ると、出演者がちょっと初々しく見える。NANAの方は、ライブシーンを沢山見せてくれる。楽しい。しかし、NANA 2の方は、たっぷりとではなく、もっともっと見たいと思うくらいの長さにしてある。NANA 2は、ストーリーとか構成がますます凝っていて、非常によくできた作品だと思った。


ロッカーの道、サラリーマンの道、おとなの道
     NANA 2って、ためになるな〜と思った。ロッカーにとっても、サラリーマンにとっても。メジャーデビューしたナナのモノローグを引用する。

      どんな逆流にも踏んばり続ける事が
      人生なんだと あたしは思ってたけど
      流されて生きるのはそんなにバカなことじゃないよ
      前へ進めるのなら

     なんとブリリアントなことばだろう。なんと哲学的なことばだろう。なんと身にしみることばだろう。そう考えることができていれば、あのときうまくいってたのに。と、思い当たることも多々ある。共感してくれる博多んもんロッカーもいるのではないだろうか?しかし、実際には“流されさせてもらう”まで行くのに、才能と運とタイミングが必要なのだが。
     これからは踏んばらないように、そして流されるように、流されるようにもっていこうと心に誓った。

     上記の引用と同じことを表現しているのかもしれない。ハチのモノローグを引用する。

      ねえ ナナ
      夢が叶う事と 幸せになる事は
      どうして別ものなんだろう
      それは未だに分からないよ

     封切日の映画館では、イキのいいコギャル軍団というかギャルサーに座席周囲を囲まれた。笑点冒頭の歌丸状態でNANA 2を見ていた。前座席に足をド〜ンとかけたり、携帯でビヨンセの新曲を再生したり、軍団はちょっとワイルド&やんちゃ。しかし、予告や宣伝が終わり、NANA 2本篇がはじまると大人しくなった。そして、キスシーンなどはじまると、さらに静かになった。ちょっと安心した。

     佐谷光敏のエッセイ。これは単行本に収録されている。成人式の後、佐谷の自宅の部屋で、多分モダンのメンバー+友人で酒を飲んでいる。その時、目つきの厳しい佐谷の父親が部屋に入ってくる。一同挨拶。佐谷の父が友人達の礼儀正しさをほめる。以下、引用する。

       大人になったら、イヤでも頭をさげないかん時がある。
       そのときは無理するな。でも自分を捨てるな。
       とりあえず相手の目をみすえて、ケツをポーンとだしときゃイイ

     社会人として大切なことが、ストイックに無駄なくしっかりと表現されている。成人式にふさわしい素敵なことばだと、いつもいつも思い出すたびに感動している。

     このエッセイが収録された単行本は、たしか小津安二郎関連の本で、父親に関する多数のエッセイを集めたものだと聞いている。一度読んでみたいが、書店に行っても、検索してもなかなかみつからない。リファレンスとして紹介できず申し訳ない。このエッセイは朗読で一回聞いたことがある。内容は4年前BBSでKさんに教えて頂いた。Kさんに感謝致します。

    (了)


    参考文献
     矢沢あい著、NANA 第1巻〜第11巻、
     リボンマスコットコミックス クッキー 集英社




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